11/23 果鋭 完読


警察から頸にされた二人の元刑事の話。警察辞めてから、競売屋と呼ばれる職に就いているが、元々、暴対の刑事だったのでその筋には精通しており、犯罪ギリギリの線で裏金を儲けている。シリーズ物らしいが、今回はパチンコ屋の裏を対象にした内容との事で読む事とした。元より、パチンコには裏があり、裏での操作で幾らでも勝ち負けをコントロールしてる物と思っていたので、さしてビックリもしなかった。が、金の出入りには全く関心がなかったのでその巨額さ加減に驚いた。経営者ともなると、一日に何百万もの儲けが有るとか無いとか。それと、玉を数える機械を操作して、気づかない程度に実際より少なめに算出した後、その差額分を架空のカードに読み取らせて着服するなど、客には一切判らないような事もしているとか。遊んでいる自分がアホらしくなってくる。裏で操作してなくても、勝てる人は皆無だそうだ。そりゃそうだわな。でもやってしまうのだなぁ。悲しい性です。
さて物語だが、裏社会の話なので、あまり関心はしないが、本当にこんな事が起こっているのかと思うと恐ろしくなってくる。
登場する二人の相棒達が、不正を働いている輩から金をふんだくるのであるが、やり方がエゲツなく、どっちが犯罪者かわからなくなり、不正を働いた方が可哀想と思うほど、徹底的に奪い取っていく。そのお金で私腹を肥やしているのだから、なおさらである。
実際の世間でも、本当はこんなんばっかりで、警察くづれだけでなく、本職も、さらには政治家や芸能界でも似たような事がまことしやかに行われているのだろうと想像してしまうぐらいリアリティだった。