2/11 100分で名著 放浪記

林芙美子さんの生誕百年の記念公演で、柚月麻子さんの放浪記についての講演がある事を知り、以前感想にも記録したが、放浪記に余り良いイメージが無かったので、どんな講演するんだろうと興味津々で参加。

放浪記って、何回も何回も改稿しているらしく、最近出ている放浪記は、かったるくて余りいいイメージを聞かない、読むなら、初版のもの、ページ数も少なく、日記なのでどこから読んでも面白いとの事、改稿は林芙美子さんの見栄で、作家として売れるに従って、カッコ悪い表現を省いて行ったんだと。とても頷けた。といっても、初稿を読もうとは思わないけど。

でも、柚月さんの話の中で、初版の放浪記は、現代のSNSだという話があったが、なるほど、と思い、そう言う読み方すると面白いだろうとも思った。それと、話の中で面白かったのが、創造を糧としている人へのアドバイスで、世の中のバグになれって言葉。これも心に響いた。諸先輩方のアドバイスの通りやっていても面白くないし、超える事もできないし、何を言われようが、我が道を責任持って行く事が大事。その通り。自民党の若い人達もこう言う考えだっらいいのに。

この講演で柚月さんの本を売っていて、購入するとサインもらえるとの事で、ミーハー心が沸いて一番安い本、雑誌程度の本がこの本。講演の主旨がこの100分で名著の話しだったので、興味もあった。でも、この雑誌持ってサインもらうのもなんか恥ずかしく、ついでに新刊のオールノットも購入しこちらにサインもらった。

この100分で名著では、一般的に林芙美子さんは不幸せを背負って生きた人と言われているが実はそうでは無かった事がメインに描かれている。私も、放浪記読んでの感想が、勝手わがままな女性の日記と評していたので、決して不幸とは思わなかったので、大いに共感した。

ただ、世の中がまだ男尊女卑がバリバリ当たり前だったので、簡単な生活でなく、世の中と闘いながら生きたことは十分想像できる。

NHKの番組も観てみたいと思った。

講演直前に知ったのだが、柚月さんて、以前読んだ「butter」の作者だった。柚月さんもまた、文壇の高齢者達と闘っているとの事だった。