3/16 放浪記 完読

3/16  放浪記  完読

母校の大先輩である林芙美子を読むのを忘れていた。放浪記と言う題名だけで想像していた内容は、色んな所を旅して、その場所での出来事などを徒然なるままに書いた柔らかいイメージの物だと思っていた。
読んでビックリ。金と飢えと男と親と、泥々の人生の日記だった。正直、読むのが辛かった。振り返れば、2週間でよく完読できたなと、自分に関心している。
まあ、日記なのだからどんな書き方をしたって良いのだけれど、私には半分も理解出来なかった。途中途中に、詩が入っているのだが、本文全体が詩のような表現なので、解読しようとする方が間違っているのかも。しかも、時系列が連続でなく、どうなってるの、と訳がわからないまま読んでしまった。
ただ、第二部の最後に書かれていた事だけは、腑に落ちた。親との同居のくだり。離れて暮らしていると、一緒に住みたいと思い、いざ一緒に住み始めると、面倒な存在になったり、これは同感した。経験は無いけれど、きっとそうなんだろうと思う。
文面だけ読んでると、いつもお金が無く、ひもじい状況にあるのに、出かけては、何かを食べたり、本を買ったりして、本当に苦しんでいるのか、辛い思いを楽しんでいるのか、よくわからなかった。飽きっぽく、ずぼらな性格なので、何をやっても面白くなく、長続きしない、それでいて、何かにすがろうとする態度は、単なるわがまま娘としか思えなかった。時代が時代だけに、日記の中でしかその様な表現が出来無かったのかも知れないけど。反面、どんな状況にあろうとも、親への仕送りの意志があり、事あるごとに仕送りしてた事には関心した。