7/1 罪の声 完読

7/1  罪の声  完読


何気に手にした小説だが、凄い。グリコ森永事件をベースに、見事なフィクションが作り上がった小説。本当にこれが真実だったのではと思うぐらい、良くできていると思う。
とあるテーラーが、自分がこの事件に関連しているのではと、調べていく一方、30年前の事件の真相を探れと特命を受けた新聞記者が少しずつ真相に近づいていき、最後にこの両者が結びついて、真実が明らかになっていく。物語の進み方も見事。
犯罪者の身内はイクォール被害者になり、社会から疎外されていくだけでなく、見棄てられる存在になっていくと言う観点も鋭い。
この小説はお勧め物。