1/15 嗤う淑女 完読

面白かった。高校事変ぐらい。本屋で買った時はさほど期待もしていなかったが、いい意味での期待はずれ。「ふたたび嗤う淑女」も売られているのを知っていたので、これを書く前に購入してしまった。

読み始めは、女子高生のイジメの話で、イジメられていた主人公の従姉妹がそれを助けるといった内容だったので、また同じ様な本を選んでしまったかと、落胆したのであるが、徐々に全く違った方向に話が進み、2章目からはそれぞれ別の主人公になるのだが、そこに、1章で出てくる二人が登場し、意外な展開をして、最後にはさらなる予想外の結果が待っている。

それも、第1章はイジメ、虐待の内容、第2章は金融機関の横領、第3章は大人になりきれない青年の話、第4章は仕事を辞めた後のダメ夫に対する妻の苦悩と、それぞれ話が完結しており、それがまた、かなり詳しいけとわかりやすく書かれているので、次から次へと読み進めたくなってくる。第5章は裁判のシーンであるが、これもまた、どう展開するのか気になって気になって。

「嗤う淑女」って主人公の事だと思うのだが、それぞれの章で登場する女性達もまた泥沼に嵌っていく事を理解した上で、頂点に達し時はそれこそ「嗤う淑女」なんだろう。