6/11 JR上野駅公園口 完読

全米図書賞1位の帯が付いており、本屋の平だなにずっと置かれてて、前から気になっていた本。

結論からいうと、私には合わなかった。さほど面白いとも思わなかった。感動もしなかった。

要所要所で出てくる情景や心情の表現に、おっ、と引っかかるものはあったけど。

偏見を持ってはいけないのだが、ホームレスの人が主人公というのは、ちょっといただけない。ホームレスになる事情はいっぱいあって、どうしようもなかったから、と言うのもわからなくは無いが、自ら落ちて行って這い上がる努力をしなかった人達だと思っているからかも。だから人であって人でないということか。

柳美里さんの後書きにもあったけど、本人たちの気持ちはなった人にしかわからない、と言うのはその通りで、いくら小説に書いても所詮は小説家の思いや考えを連ねてるだけなんじゃないかな。かなり調査して書いているようだけれど。

!!そうか、調査してもわからないところを想像で埋めて繋げていくのが小説かぁ。そう考えると、柳美里さん凄い。ホームレスの人だけでなく、天皇制、福島問題、宗教の事、労働の事、いろんな要素を絡めて問題提起してるのか。成る程。これを書いててやっと気づいた。