10/18 イニシエーション・ラブ 読了

カバー裏表紙に「必ず2度読みたくなるミステリ」って書いてあったので購入。ラスト二行でひっくり返るらしい。では試してみよう。という事で購入。

何気に気を引いたのが目次。大きく二章に分かれており、その章名が「SideA」と「SideB」で、各章内の段落の題名が80年代の流行った曲名になっている。いろんなアーティストのレコード盤をイメージさせる。

最後の二行を抜きにしてのあらすじと感想だが、これでもかと言うぐらいの純粋な恋愛が滔々と書かれている。恋愛経験の無い20前後の男女が出会い、お付き合いを始め、お互いの部屋に通う様になり、宿泊するまで発展し、それが段々と普通の事に感じてきたところで、仕事の関係で離れ離れになり、SideAが終わるのだが、SideBから遠距離恋愛は続く。ところがである。お決まりではあるが、そこに第三者が加わり、二股をかけるかかけないかの心の揺れが切実に描かれている。読んでる方としては、一途でいてほしい、と言う思いなのだが、果たしてどうなるか。

といった、ミステリに程遠い、純愛小説と思って読み続け、最後の最後で、言ってたラスト二行で、「ん⁉️」。なんか違和感が、こんな漢字だったっけ?うーん。これ誰?って事で、確かにページをめくった。

以下ネタバレ、と言っても、正直何がどうなっているのかまるでわからず、読み返しもせず、解説読みながらこう言うことかいなって勝手に理解したのだが、AB面っていうのが鍵で、中身は全然違ったものが、並行して回っている、つまりはこの小説において、一人の人間を基軸において、並行して別の人の事を描いているのではないか。小説内ではこんな事を醸し出す様な内容は書いていないのだが、多分そういう事だろう。確かに最後の二行でハッキリとミステリが出現するのである。

そういう意味では面白い本だと思った。解釈間違ってなければだけど。