2022年12月14、15日 猿ヶ京温泉 紀行

今年の12/2960歳。今月末で37年間働いた会社を定年退職する。と言う事で、定年一人慰安旅行を敢行。会社の福利厚生で定年慰安旅行休暇5日間頂けるとのこと、しかも定年1ヶ月前から取得OKをもらったので、丁度12/1216は仕事上大きな予定もないし、遠慮なく頂くことにした。その内の2日間。

まずはどこ行こう、一人だしやっぱり温泉。熱海、伊東、湯河原、箱根、草津、なんか近場だよなー。11月末は新小岩鉛温泉行ったしなー。混浴行ってみたいなー。近くにないかなー。って探したのが猿ヶ京温泉群馬県なので距離的には草津と似た様な物だけど、まあ、秘湯って感じでいいんじゃないかとノミネート。

しかし案の定、決定が遅く、目的の温泉は予約が取れず断念。それでも猿ヶ京に心が動いていたので混浴は諦め、別の宿で行くことにした。

決めた宿は「長生館」。新幹線上毛高原駅から車で20分ぐらいのところ。ネットで調べると新幹線での方法しか上がって来ず、なんとか在来線だけでいけないかと、結構調べた結果、東海道線の延長で高崎まで行って、そこから上越線に乗り換え後閑駅まで、そこからはバスに揺られて最寄りのバス停「学校下」下車、歩いて数分だったのでこれでGO

校下からの山道の途中、バンジージャンプをやっている橋がありこれを渡ることになるだが、がっしりした橋だけど高さがあるので結構ビビリながら渡橋、バンジーのステージを初めて間近で見た。この時期だから誰も居なかったけど。

この橋渡ってすぐの所に長生館あり。大きな建物ではあるが玄関からして古びた建物で、まるで活気が見えなかった。ただ、昔ながらの客名の書いてある看板がかかっており、なんかいい気分だった。部屋は10畳ぐらいで、季節が良ければ結構眺めも良いだろう部屋だった。ただ、畳は少しぼこぼこしてた。

この宿、露天風呂は建物を出て、階段を80段程度降りた所にあり、暗くなると危ないので20時までしか利用できないとの事。宿に着いたのがまだ明るい時間だったので、夕食前に浸かりに行った。降りる階段はそんなに苦ではないが、寒い。階段降りた所に、板囲いしてあり、暖簾が掛かっているのだが、板囲いが短く、湯船が丸見え、それに男女の矢印がぱっと見わかりづらく、そこが男性か女性かにわかには判らなかった。よく考えたら、女性側が見える訳ないよなと、一人笑ってしまった。加えて脱衣所から湯船まで行くのに、女性も通る通路を素っ裸で横切るシステムになっているのだが、男性の丸見えは良いのかって思うけどまあいい。

洗い場など全くなく、掛け湯も湯船からすくう感じ。広さはバトミントンコート2面分ぐらいで円形、中央ややズレた所に小高い石山があり、一斗缶ぐらいの石燈籠が鎮座。深さは膝上くらい。

寒いところからのお湯だったので、掛け湯の時はアチって思っていたけど、さすが源泉掛け流し、気温と風邪の影響で丁度良いくらいの暖かさ、ほんと、熱くもなくぬるくもなく、何時間でも入っていられそうな温度。お湯はほんとにこれ温泉?って思うぐらい、色なし、匂いなし、滑りなし。ただじっと入っていると、お湯のついた肌を撫でるとなんとなくキシキシする感じの湯だった。それでも気持ち良いのは気持ちいい。

眺めは遠くにまあまあ有名な山が三山あり、一番手前はうっすら雪化粧、左右奥の山々は真っ白に輝いていた。

この宿の当日の利用客は前述の関係看板で確認でき、10組以上の名前があったのだが、明るい内の露天風呂利用客は皆無で完全貸切状態であった。

通常、温泉の記述では上るところまでは描かないと思うのだが、ここは戻る時も一苦労。80段の階段が待っている。さすがに風呂上がりなので寒さは感じないが、登り切ったらゼェゼェ言っていた。お年寄りや障害者の方々は結構大変だと思う。

さて、食事。部屋食となっており、結構な量のおかず、鍋あり刺身ありで満喫。瓶ビールと熱燗も注文。仲居さんがご飯のお櫃小降りのやつを持ってきて、おかわりありますからって、そんなに食べる人おるんかい!って突っ込んでしまった。結局、おかわりはしなかったけど完食してしまった。仲居さん笑ってただろうな。

食事後ちょっとして、露天風呂に再入浴。この日は双子座流星群が目えるとのことで期待をしていたのだが全く見えず、残念。星は普段よりよく見えたけど。この時間も貸し切り状態だった。続けて内風呂にも入浴。ここも掛け流し。24時間対応。さすがに2名のお客様と遭遇。雰囲気は客なのか従業員かよく判らなかったが。

あくる朝。12/15。朝食前に内風呂で汗を流し、7時半朝食。これもまたボリューム満点、さすがにお櫃全部はいかなかったがオカズは完食。

宿代、15000程度。まあまあかな。

バス待ちで、猿ヶ京のまちをぶらぶらしたが何も無い、店も開いてない、ただ2箇所手湯と称して温泉流しっぱなしの所があり足湯でないのが斬新だった。店が開いていないのは平日ということもあるだろうけど、何となく町全体が寂れている感あり。コロナの影響か?でも、寂れた感が秘境って感じて逆に良かったかも。

帰りも同じルート、バスに揺られ、後閑から電車、後閑から高崎へ。そうそう、高崎の昼ごはん。ネットで高崎駅近辺ランチで調べて、14日は駅ビルのスパゲティ、15日はちょっと離れた坦々麺専門店。なんと両方とも二重丸。スパゲティは少々高価ではあったが、なんちゅう量じゃっていうぐらいボリュームあり。大盛り頼んだからもしれないが、結構しんどかった。スパゲティ界のラーメン二郎ってネットでも書いてあった。量だけでなく味もしっかりしていて、ランチ、サラダ、パン、コーヒー付で1500円位だったが、高い感じはしなかった。坦々麺は専門店で坦々麺の熱いのと冷たいのしかメニューが無く、ほとんど期待していなかったのだが、大好きだったつぶれた鶴見の浜のチャンポンと同じ様なクリーミーな味で、私にはジャストの味だった。店もできたばっかりか、ステンレスで作り込んだ清潔感溢れる雰囲気だった。

高崎でウロウロした後、高崎線直通東海道線で川崎まで、行きも帰りもグリーン車を使ってしまった。新幹線使ったと思えば安いもんだけど。

急な旅だったけどまあまあ面白かった。サラリーマン生活の締めとして納得もできた。