6/16〜19 思い付き紀行

2021616日〜19日、神戸有馬温泉〜金沢〜川崎

6/15(火)母の施設の件と相続の件で、川崎から生まれ故郷の尾道へ帰省。この日は途中福山のパチンコ屋で当たってしまい到着が夜になり何もできず。

なぜ帰省できたかと言うと、6/14帯状疱疹の病院へ行く必要があり休暇を取らなくてはならなかったので、どうせならと言う事で、永年勤続休暇の5日間を使って6/12209連休としたため。

6/16(水)必要な用事を済ませてこの日は終了。尾道広島県の緊急事態宣言の影響でお店がほとんど開いてなく、お好み焼きも食べられなかった。

6/17(木)朝、確認の電話を入れた後、ベランダの伸び過ぎてる草取り、庭の雑草取り20%程して汗だくになりシャワーを浴びて労働終了。店も開いてないし、どうしようと思案した結果、そうだ、旅に出ようと言う事で、ここから思い付きの旅が始まる。

どこ行きたい?松山?高知?松江?錦帯橋?倉敷?・・・。いっその事こと、帰る方向で途中下車の旅?温泉入りたいなぁ。中国四国地方で温泉、道後しか思い当たらず。待てよ、近い将来尾道に帰ってきたらご近所はすぐ行けるよなぁ。うーん。近畿地方、有馬、そうだ有馬温泉だ!鉄分豊富な温泉は免疫力アップになる。行こう!有馬温泉。という事で、急いで家を片付け戸締りして尾道駅へ。尾道を出発したのは、11時半頃。福山から新神戸まで新幹線の中で弁当。新神戸から谷上、有馬口、そして有馬温泉着。すぐさま、観光案内に飛び込み、宿探し。予約嫌いの無計画野郎だから、ここまで宿の確保無し。ダメだったら、神戸とか行けばいいや感覚。案内の人がまず言った言葉、「一人じゃぁ難しいけど」。そう言ってそれでも調べてくれて、ロイヤルホテルなら大丈夫そうだけど、の言葉に心の中で「やった」。その後、値段を聞いてガッカリ。3万円から4万円との事。まじか、やめよう。と有馬温泉一旦諦めたが、何とか他のプランで1万円台の物ないか調査を依頼。そしたら、同じホテルで8千なにがしであると言う。ただし部屋が2畳で素泊まりだって。結構悩んでいると更に聞いてくれて、結局19千円で夕食朝食付きが有ると言う。それぐらいならまあ良いかと言う事で、その場での電話で予約確定。よくよく考えたら、最初からそのプラン言ってくれよって少々イラッとした。

何はともあれ、宿確保できたので、チェックインの時間まで有馬温泉郷を散策。案内所で見所を聞いて、前もって行けるところを確認しつつ遠回りでホテルに向かう。

有馬温泉郷は山の中にあり、イメージ的には湯畑の無い草津をこじんまりさせた感じ。地形的にも急坂が多く、足の不自由な人はぶらつくのが大変だろう。ただ、コロナ禍で店はほとんど開いておらず。

さてホテル。部屋に案内されてビックリ。無茶苦茶綺麗なところで、何とベランダに露天風呂。温泉ではないが何と贅沢。プラス部屋内にはマッサージチェア。それだけで、案内所でのプチイラは吹っ飛んだ。風呂は一階に掛け流しの温泉風呂があり屋上には温泉ではないが露天あり。

ホテルの温泉は食事後に楽しもうという事で、近くの寺社巡りと公衆浴場での湯治に出かける。有馬稲荷神社はかなりの高所だったので汗だくだく。極楽寺、念佛寺、温泉寺を覗いて、先の関西淡路地震の地変で発見された秀吉の入った温泉跡を見、金の湯の源泉もみた。

有馬温泉では、金の湯と銀の湯という公衆浴場があり、前者が鉄分系の温泉で後者が炭酸泉である。ホテルは鉄分系の温泉があるのだが、両方入ってみることにした。銀の湯の方は炭酸泉というが、ぶくぶく泡立っているわけではなく、成分が染み込んでいるのだろう、少し温泉っぽく、湯が肌にまとわりつく。温泉だけど。金の湯は錆色の湯でさらさらしてまさしく鉄入ってるって感じ。坂道を登ったり降りたりし本当に汗だくになって、さらに温泉に2軒入って、着替えを持っていかなくて、大失敗。ドロドロになってホテルに帰り、とにかく喉が渇いて渇いて、中瓶880円のエビスビールを高いという意識なく頼んでしまった。

夕食が18時半なのだが、部屋でのお品書き付きの食事で、これがまた、凄まじい程の量がこれでもかと言うぐらい出てきて、加えてうまい!大満足。よくよく考えたら、この部屋でこの料理で、税込2万何がしだと、凄い得した気分。

食事で動けなるほどになってしまったが、風呂に行かなきゃと言う事で、まずは屋上へ。緊急事態宣言下だったためか、貸切状態。温泉ではないと聞いてたけど、日本で数個しかないらしい特別な鉱石が入った風呂で、ラジウムもりっもりの風呂だった。月の石の如く20×20×20の鉄の格子の中に入った鉱石から出る成分は、抗体の少ない自分にものすごく効いたと思う。

風呂上がり、食事前の2件の公衆浴場での入浴も合わさり、かなり疲れてはいたものの、せっかく赤湯の温泉があるのだからという事で、重い足を引きずって一階の温泉に入浴。ここでも、貸切状態で。赤湯の温泉場に行くのに真っ裸で階段を降りてたどり着いた湯船は、かなり怪しく寂しいところだった。しかも一人。加えて錆が出るので眼鏡を外していたので、体が癒されつつも、物凄く怖かった。目は見えないは、色んなところから色んな音が聞こえるは、まぁ怖かった。

この日はこれで就寝。

6/18(金)朝風呂が6時から、朝食が7時半から、チェックアウトが10時半、ということで6時起床。起きてすぐに赤風呂温泉で湯治。この日は一人だけお客と会った。今日はどうしようかとつらつら考えながら20分ぐらい湯船に浮かんだ。風呂上がり、汗が引いた頃に朝食。朝食も、部屋まで運んでくれた。これもまた、お品書き付きの豪華な朝食で、量もあり、全部食べられるかと不安になりながらも、おひつのご飯が全部なくなるまで食べられるぐらい美味しかった。また、料理が凝っていた。

連続テレビ小説を観た後もチェックアウトまでまだ時間があるので、部屋の露天風呂に入るべく、湯を溜め、たまるまでの間、この後の行動を検討した。このまま川崎に帰ろうと思ったり、大阪、京都、奈良、琵琶湖も良いなぁと思ったり、三重、名古屋は出向期間中にある程度行ってるし、和歌山は遠いし、静岡は興味ないし、といろいろ考えていると、そういえば加賀に行きたいと思ってて行ってないと気づき、行けるのかどうか、行ったあと満喫できるかどうかを調べた結果、京都からサンダーバードに乗れば、15時ぐらいには着く、それから加賀城跡の公園やら、兼六園は観られると判断し、加賀行きに決定。

時間いっぱいまで、一人露天風呂につかり、物凄く贅沢な気分を味わって、有馬温泉を後にした。ホテル代2万ちょっと。よくよく考えたら安い買い物だった。お土産の手ぬぐい買うのを忘れてしまった。残念。

有馬温泉有馬口新神戸、京都までは難なく乗り継ぎできたが、京都駅でのサンダーバードへの乗り換え、0番ホームに行くのにもたついてしまった。金沢行くと決まったらできるだけ早く着きたく、乗り換えもギリギリの時間で考えていたので、かなり焦った。久々に走った気がする。そのため、サンダーバード車内で楽しもうと思った駅弁を買えずじまい。ちょっと残念。京都から滋賀、福井を越え、いざ金沢へ。車窓は半分ぐらい日本海が見えると思っていたが、ほとんど内陸で、海見えず。なので、原田マハさんの本を読みながらの移動。

昼ごはん抜きで、14時半ごろ金沢駅着。相変わらず宿の予約は観光案内としていたので、まずは、観光案内へまっしぐら。金沢駅は新幹線開通に合わせて新しくなっているので、とてもわかりやすくきれい。観光案内もすぐにわかり行ってみると、何と広い事。ウィークデーだったので、観光案内は空いていたのだが、休日はごった返すんだろうなぁ。対応してくれた方はとても丁寧だった。ホテル探しでこだわったのが、兼六園に近い所、1万円前後、和室。これに合致したのがなかったので、和室を諦める事で、すぐに決まった。最近できたところで、案内の方のお勧めホテル。案内の人が、バスでの行き方を説明してくれたが、何となく歩けそうだったし、金沢の雰囲気も満喫したかったので、歩いて行くことにした。それでも、20分ぐらいなので、どっていうことも無かった。金沢の雰囲気を味わうって、歩いてみて気づいたのだが、大都市の駅前の雰囲気はどこも一緒だった。

この時すでに15時前後。昼ごはんはまだ。案内所で聞いてきた、通りすがりにある近江町市場に美味いものがあると信じてよったのだが、さすがに15時頃だと閉まっている店が多く、開いている居酒屋みたいな所で天丼を食べた。案外うまかった。食後、さらに百万石通りを歩いて、三井ガーデンホテルに到着。ツインの部屋が空いていて、金額はシングルと変わらないという事だったので素泊まりで即決。新しい所だけあって、かなりモダンで綺麗な所だった。温泉では無いけれど、屋上に露天、一階に大風呂あり充実していたと思う。部屋に着くと直ぐに荷物だけ置いて、とにかく観光という事で、ホテルの少し裏にある金沢城跡を散策。ブラタモリでもやっていたが、石垣がすごい立派。うんちくは語れないが、見ただけで圧倒される感じだった。かなり広大な敷地で、何個かの門を潜り、兼六園側の門から城跡を出て、地方裁判所とか、消防署前の道を通って茶屋街を目指す。何気に、裁判所とか消防署の建物がオシャレに見えたのは観光気分のせいかも。出かけに地図を持ってくるのを忘れ、茶屋街が行けども行けども見つからず、途中、小粋な立ち飲みビール屋があったので、途方に暮れついでに一杯だけ喉を潤した。この店に男女一人ずつの別々の客がいて、男性の方は近所の人で、かなり出来上がっていてうるさいうるさい。女性の方は20代ぐらいの一人旅の人。15分ぐらいまあまあ盛り上がって会話していて、女性に、一緒に観光しませんかと言いたかったのに、酔っ払い野郎がうるさくそれどころではなかった、千載一遇のチャンスを逃したかも。そんなこんなで、そこで茶屋街の方角を聞き、一人でそこに向かう事にした。

茶屋街はここぞ加賀、と言うぐらい風情があり、もっと夜で、もっと観光客いたら、ほとんど京都と変わらない感じの粋な所だった。お店も看板見る限りではとてもリーズナブルで、そう考えると京都よりは良いかも。茶屋街の雰囲気を満喫した後は、ライトアップされると言う金沢城跡に逆戻り。要所要所ライトアップされた石垣や土塀、門が幻想的だった。城跡に入った時刻が夕方から夜になる時間だったからだろうが、野球場が2面ぐらいとれそうな芝生の広場に、これでもかと言うぐらいカラスがたむろしていた。まるでエイリアンの卵みたい。観光客は数人だったのでとても恐怖を感じた。城を出る最後の方で、石垣をバックにした日本庭園がありそこでは音楽入りの光のショーもやっていて綺麗だった。少々物足りなさも感じだが。色々満喫した状態で、ホテルに戻り、少し休んで、今度は晩御飯。晩御飯は繁華街でと考えており、片町辺りへ向かう、徒歩20分ぐらいか。金沢に来たら魚でしょう、と言う事で、お店を物色。いろんな呼びかけを袖に振り振り、街中をぶらぶら。歩いている途中で、金沢おでんとか金沢うどんとかあって、そちらの方にも触手が動いていて、迷っている所、魚屋のような店構えで、奥にテーブルがあり、飲み食いもできそうで、看板におでんの表示もあったのでここに決めた。あまり客も入ってなく、漁師風の威勢の良い、いかつい感じのおっさん兄さんの店員が店前で陣取っていて、とっても入りにくかったのだが、えいやあで店に入った。名前は川端鮮魚店。店長っぽいおっさんはすでに出来上がっていて、酒飲みながら仕事しており、何やかやと話しかけてきた。まぁ一人だったので、情けで声かけてくれたのかもしれないが。この店、56人で満員になるのではと思うぐらい狭く感じたが、奥行きが広く格好落ち着くとこだったのかも。後、注文が独特で、目の前にぶら下がっているメモ紙に鉛筆で注文書いて出さないと受け付けてくれない。そんなに人も入って無いんだから口頭で良いじゃんとも思いながらルールに従う。刺身の盛り合わせとおでん一人前とお酒を頼んだ所、おでん一人前は一人で食べきれませんよと言われ、昔なら、なにくそと絶対一人前頼んでいたが、最近はアカラシアのせいで素直に聞くようになった。良いのか悪いのか。さすがに刺身は絶品だった。次の日にタクシーの運ちゃんに聞いたら、今より冬の魚の方が断然うまいとの事。また、冬に来たいなぁと思う。おでんもそんなビックリする程多くなく、一人前でも行けた感じもしたが、まあ良いか。味は可も無く不可も無くと言った所。お酒は3杯飲んで、まあまあお腹も脹れたので会計したところ、4千円程度。ちょっと高いかなと思ったが、美味しかったので損した気分ではなかった。帰り際、それでも金沢うどんがどうしても気になって一件の店に入りトロロうどんを注文。スルッと入ったが、こちらも可も無く不可も無くであった。満腹になったところで、ホテルへ戻る。この日は屋上露天風呂で疲れを癒した。

8/19(土)

7時起き。あいにくの雨。ホテルで傘を借りて、近くにあるドトールでモーニング。この日は絶対兼六園に行くぞと決めていたので、雨が降っていようが構わず開門の8時ちょうどに入場。結構な雨足で、足元はグズグズになりながらの散策となった。何の前情報も入手しなかったので最初の頃は、広いなぁとか良い景色だなぁとかしか考えられなかったが、とぼとぼと歩いていると、言葉では表す事ができないような、落ち着いた、ゆったりとした感情が湧いてきて、なるほど、人気のある庭園てこう言った感覚が味わえるところなんだ、と一人で納得してしまった。朝早くもあり、雨なので人かげもまばらというかほとんど居なくてゆっくりじっくり回れたし、雨だからこそ映える景色、例えば苔むした岩を覆い被さるような木々の深緑が雨のために光を放っていたり、に気づいたり、本当に有意義であった。歩きながら、この公園は、春夏秋冬全てで趣が異なるのでは無いかと気づき、オールシーズン訪問したい気分になった。

10時ごろ、ホテルに戻り、汗をかいていたので部屋でシャワーを浴び、11時、チェックアウト。思ったよりリーズナブルなホテルだった。帰りは雨も降っていたし、兼六園で結構歩いたし、駅までタクシーで行ってしまった。情けなし。

東京までは北陸新幹線でのんびり車窓からの眺めを肴にアルコールでもと思って乗った途端、睡魔が襲い抗うことすらできず、気がついたら東京であった。そのまま、我が家へと帰宅となった。北陸新幹線からのにほんかいを是非見たかった。最後に残念だったが、全体的には金はかかったが楽しかった。