9/14 落日 読了

久しぶりの湊さん。私の読力が足りないのか、正直、あっちいったりこっちいったりしてこんがらがってしまって感動が薄れてしまった。

ある街で起きた一家殺人事件。犯人は兄で、妹を滅多刺しして殺して、家に火をつけ両親を焼死させて、死刑判決が出ている。

この兄妹達と同世代の2人の女性が主人公。一人は脚本家、もう一人は映画監督。映画監督がこの殺人事件の映画を撮りたいと言うことで、脚本家に執筆を依頼する。脚本家はなぜ今頃と疑問に思いうのだが、実は監督はこの殺人事件の妹と接点があり特殊な状況で助けられたと言う経験があるので、映画とかよりもその過去を

、なぜ妹が殺されなければならなかったのかを知りたいがために、この街出身の脚本家に声をかけたのである。

所が読み進めると、脚本家もこの街で、忘れたい別の思い出があり、その思い出が殺人事件の中枢と重なっていることがわかってくる。

この流れで、エピソード1、第一章、エピソード2、第二章・・・、とエピソードと章が繰り返しになっていて、基本的に、エピソードは監督の過去の話、章は現在の脚本家と監督の話で、行ったり来たりする。先に書いたこんがらがりはこのためで、この人誰だっけ、どう言う関係だっけ、と大事なところが不安定のまま進んでいく。幸い、本が良いのだろう、それでも内容は何となく理解できている。深いところまでは読みきれてないなだろうが。

多分、一気に読み進めないとダメなんだろうな。一週間もかけて読んだのがこんがらがりの原因かもしれない。

それにしても、湊さんの作品、虐待、イジメ、自殺、結構多い。世間がそれをもとめているのかなぁ。それと、前読んだ本がどうだったか忘れたが、登場人物の女性率が高い感じがするのは私だけだろうか。

今回の主人公の一人である脚本家が色々苦悩する所があるのだが、湊さん本人のことを書いているのでは?と勘繰っているのだが、どうだろうか。