本を読んだ感想をブログに挙げたその日に観てしまった。本との違いがどれ程かを確認するために。
全く違ってた。同じなのは、主人公家族と名画座の館長の名前ぐらい。ストーリーも人間性も全く違ってた。とは言ってもさすが山田洋次さん、うまくもってあくなぁ。
映画のあらすじはあくまでも映画の創り手側の話で、本は観客側の話。あの本からよくこんな筋作れるなぁと感心した。
時は昨年、コロナの年、沢田研二扮するゴウさん、若かりし頃、映画の助監督を目指していたが挫折をしてしまい今ではギャンブルとアルコール依存。昔書いた脚本を孫が読んで、脚本の賞を取って終わりなのだが、その間に、菅田将暉扮する若かりし頃のゴウさんと野田洋次郎扮するカメラ技師のテラシンさんと永野芽郁扮する後のゴウさんの奥さんとなる叔子さんの恋バナが入ってくる。なんとなく、山田洋次さんの若かりし頃のことを物語っているようで複雑な感じがした。
全編を通して、常に生活音、電車の音だったり車の音だったりがして、尚且つ戦後の昭和の世界観が見事であり、当時の映画創りの雰囲気をわざと出している所があり、面白かった。わかっていながらホロリとくる所も要所にあり、感動もした。
でも、本の方が何倍も感動した。
マハさん、この脚本で本当に満足したのかなぁ。言いたい事がまるで違う感じがしたのだが、私だけだろうか。
それにしても、永野芽郁、可愛かったぁ。