7/4 こどもの一生 読了

中島らもさんってなんか聞いたことのある作家なので、調べてみたが、聞いたことのある作品は見当たらず、劇団持ってて脚本でも有名な様だが知っている作品は無かった。その上、女性だとばかり思っていた。

さてこの小説だが、面白さがイマイチわからなく結構読むのに疲れた。ひらがなが多かったからかも。

ある島の精神病院に5人の患者が集まり、医者と看護婦、灯台守の計8人が登場人物。精神病院の患者と言っても、過去にマイナスの記憶があり苦労して来た人達なのだが、至って普通の人の様に書いているので、なんでこの人達が精神病院に来たのかの背景が最後まで解らず。

前半、この患者達が、治療として薬と催眠で10歳まで遡って、しがらみのなくなったところで子ども達だけでコミュニティを作っていく様が面白おかしく描かれている。ちなみに、その際の会話がほぼひらがな。最後の3分の1は殺戮のサスペンスに急展開し、ミステリアスに進むのだが、最終的にまあそうだろうなと思う様な結末だった。何が言いたかったのかよくわからなかった。ただ、10歳に遡った患者達の会話でいろんな価値観を感じさせてくれら所は良かったと感じた。