4/25 亡者たちの切り札 完読

これも、病院の売店で買った本。買う判断基準としては、前回の弥勒の時と同様、ページ数の多い物。なので、面白さは余り期待していなかったし、読み始めるのに時間がかかった。そのせいか、本の面白さかどうかは判らないが、出だしから惹きつけられる展開で、やっぱり小説は面白いと思った。5年前には考えられない感情である。

さて、内容だが、バブルが弾けて、全てを失い大きな負債を抱えている40歳位の男が主人公なのだが、偶然、友人の娘が誘拐される所を目撃し助け出すのだが、その後、本人も拉致されたり、知り合いが殺されたりとかして、矢継ぎ早に事件が起こっていく。その真相を探るべく、主人公は東奔西走するのだが、なかなか解決に至らない。それを助けるのが、主人公の会社の社長であったり、その友人の料亭の女将であったり、そのお陰で真相に行き着くのであるが、結末は意外な所に転がっていく。
まあ、スピーディな小説。主人公も自分のものでは無いがマスタングを粋に乗りこなすような人で、周りの人達も、硬派な人達ばっかりで、かなりハードボイルドなタフガイな小説だった。車の知識と都内の地理をもっと知っていれば面白さは倍増してたと思う。
読んでる途中で、なんかこの作者の名前見たことあるなぁと思って調べたら、昨年読んだ、子宮の記憶と同じ作者だった。