8/15 怒り 上下 完読

感想文書き始めて、初めて一冊で完了しない本を購入。上巻読んで面白く無かったらどうしようも無いなぁという思いから、購入を躊躇していたのだが、意を決して2冊ものを購入。その時、他にビビッときたものがなくて、まずは上だけ購入。

結果、面白かった。

最初は話があっちいったりこっちいつたりしてなんじゃこりゃと思って読んでいたのだが、上巻の途中から、構成がなんとなくわかってきて、早く先を知りたくなっていく、そんな本だった。

2年ほど前に八王子で起きた惨殺事件、犯人が捕まっていな状況下での話しで、千葉、東京、沖縄のそれぞれ曰く付きの家族の話が前半それこそあっちいったりこっちいったりして語られていて、その3家族にそれぞれ犯人っぽい人物が絡んでいて、上巻の後半からはその3家族の話がとんとん拍子にテンポ良く切り替わって語られ、クライマックスでは、その犯人ぽい人がうまい具合に居なくなり、どの人が犯人なんだろうとドキドキして結末を迎えるという内容。加えて、追っている刑事の一人もなんか曰く付きで、この人もなんか絡んでそうなそんな気にさせている所も面白い。

一貫してのテーマは人を信じる事とはである。信じてしまったが為、迎える不幸、信じなかった故去っていく幸せ、目の前に、凄く優しくて、話しやすくて、面倒見てあげたくなる様な人物が現れて、その人が殺人犯ではないかと疑った時に自分はどうするだろうかとか考えてしまう、そう言う本だった。

その中のひと家族なのだが、その顛末たるや、2度泣いてしまった。