ダブルカバーの文庫で、カバーにおどろおどろしい感じの文字で、「タイトルを隠して、この本を読んで欲しい旨」をつらつら書いてあるのが気になって手にした。内側のカバーのあらすじを読んで、実際にあった幼女連続誘拐殺人事件のルポルタージュとわかり、先日読んだ川崎の少年殺人事件のルポにも感じるものがあったので、購入。
1/14 風神の手 完読
作者の名前が「道尾さん」と故郷尾道の名前に似ていたという事だけで購入。背表紙でも4つの物語が最後に集約するって書いてあったのでどの程度のものかも知りたくなったのもの購入理由の一つ。それぞれの章の題名が、「心中花」「口笛鳥」「無常風(つねなきかぜ)」「待宵月(まつよいのつき)」と何となくおしゃれな所も気を引いた理由。
1/10 43回の殺意 完読
川崎が舞台だったので購入。数ページ読んだところで、5年前の実際にあった事件のルポだと言うことに気づいた。その当時、少しは衝撃だったが、すっかり忘れいた事件。今、読み返してみると、衝撃どころでなく、物凄く考えさせられた。
1/7 尾道茶寮 夜咄堂 完読
コロナ禍の中、故郷である尾道に帰省した折、見つけた本。尾道が舞台になっているので気になって購入。ぱっと見、何となくゆるい感じがしたが、さほど期待もせず読み始めた。
12/30 99%の誘拐 完読
物凄く展開の早い誘拐物。第1章で一つの誘拐事件が起こり、犯人は捕まらないまま迷宮入りとなる完全犯罪で幕を閉じてしまう。それを、誘拐された少年の父親が死ぬ間際に息子宛に綴った手紙を中心に書いてあり、それだけでも、凄いと思って読んでいった。2章以降は、その十何年後の話しで同じ様な誘拐事件を記しているのだが、初めから犯人がわかっている形式で進められていき、その手口が当時のハイテクを使ったもので、物凄く面白い。
12/26 あの日、君は何をした 完読
2部構成になっていて、前半は少年が警察に追われ事故死をしてしまい、その母親の心情が綴られており、後半はその15年後、全く別の女性が殺され、その重要参考人である男の母親と妻の心情が綴られながらその犯人を追っていく展開。前半後半、全く接点がなく進んで行くのだが、後半の後半ぐらいから、1人の刑事を中心に両者が少しづつつながって行き、後半の事件の犯人や、前半の少年がなぜ警察に追われる羽目になったのかなど、全てがつながって明確になっていく。お見事。