1/9 鬼畜の家 読了

正月からとんでもない小説を読んでしまった。題名通りの内容だけど、ドロドロ小説。

母、息子一人、娘二人の家族の身の回りに起こる自殺なのか他殺なのか事故なのか判らない事件が時をずらして起きる話。

話の進め方が、基本的に、ある人物の会話で進められ、過去に起きた事件の聞き取りで展開していく。この聞き取りの内容は、上記4人の家族について関係者に聞いているもので、つど、どの事象のことを言っているのか判りにくいまま話が進んでいき、最後にそうなるのか、って理解できる仕組みになっている。

そういう意味では面白い展開だと感心した。

解説では、この著者は女性作家それも裁判官を定年退職した人が壮絶な事を描いていると絶賛していたが、著者の性別は抜きにして、壮絶な描写は以前読んだ蒼穹の昴の男性器を自ら除去する描写とか、前回読んだDRYでの老人をミイラにする時の描写の方がトリハダものでより壮絶さを感じていたのでそこまですごいとは思わなかった。