7/1 罪の声 完読

7/1  罪の声  完読


何気に手にした小説だが、凄い。グリコ森永事件をベースに、見事なフィクションが作り上がった小説。本当にこれが真実だったのではと思うぐらい、良くできていると思う。
とあるテーラーが、自分がこの事件に関連しているのではと、調べていく一方、30年前の事件の真相を探れと特命を受けた新聞記者が少しずつ真相に近づいていき、最後にこの両者が結びついて、真実が明らかになっていく。物語の進み方も見事。
犯罪者の身内はイクォール被害者になり、社会から疎外されていくだけでなく、見棄てられる存在になっていくと言う観点も鋭い。
この小説はお勧め物。

6/11 安達元彦 完読

6/11  安達元彦  完読

マチュア劇団に所属していた時に出会った方の本。初めて会話した時は、劇団には居ない、とても優しい物言いの人で、何でも包み込んでくれてた記憶がある。そんなに面と向かって会話したわけでは無いけれど、この時は、安達さんの生い立ちを全く知らなかったので、失礼ながら、巷の作曲家ぐらいにしか思っていなかった。
今回この本を読んで、こんなに凄い人だったんだと言うことが初めてわかった。
音楽って何だろう、歌うって何だろう、人にとって何の役に立つのだろうと徹底して追求されていたのがよくわかった。作曲家、音楽家、と言うよりは、音楽を通した哲学者なのだろう。時代がもう少し遅ければ、もっともっと有名になっていたのではないかと思う。逆にあの時代だからこそ考え方が変貌して構築されて行ったのかもだけど。
本としては、始めに断りは有ったものの、同じ話しが何度も出てくるので、少しかったるく感じた。あと、全く知らない人にも読んでもらうなら、もう少し、編集を考えた方が良かったかも。私にはどうすれば良いかはわからないけど。それと本そのものが辞書みたいにゴツくて、とても読みにくかった。
知り合いから紹介されて買ったのだが、書店で目にしたのだったら買ってなかったと思う。
でも、読んで安達さんの人となりの少し深みに入った所がある程度わかったのと、音楽ってただ聞くだけでなく、その奥底には、きちんとした哲学が有る事がわかっただけでも、損した感は無かった。

6/19 日本の神話 完読

6/19  日本の神話  完読

コンビニに棚置きしてあったこの雑誌。何か気になって購入。今まで、何回か日本の神話にチャレンジしたが、完読した記憶が無い。石森章太郎の漫画でも、最後まで読めた記憶が無い。雑誌なら何とか読めるだろうと思っての購入。結果何とか完読はしたが、雑誌という事もあり、なんか読んだと言う達成感が無い。
多分、誰が誰なのか、関係性がイマイチ理解できなく、その原因は、カタカナ表示の名前にあるのでは無いかと思っている。イザナギとかイザナミとかならまだしも、アメノオシホミミとか、とにかく頭に入りにくい。アマテラスとか、スサノオとか、オオクニヌシとか有名どころの話しは面白いので解り易いが、誰と誰がどう言う関係にあるのか、何度も読み返さないとよくわからない。
カタカナ表示と言えば、ギリシャ神話だけど、確かにこれも取っつきにくい。
日本の神話は、神が神を作るのだが、作り過ぎじゃないか。とは言うものの、日本には絶対神は居ないと言う文化が有ると書いてあって、成る程と思った。
そう考えると、何度も読んで、関係性を整理すれば、かなり面白いのかも。
今上天皇は、神武天皇からの子孫で神武天皇は神の子孫なので、神の子孫という事になるのだが、ご本人はどの様な心持ちだろうか。
日本神話からは、最初の神の闘争やら仲直りとかからいろんな神が生まれ、八百万の神と言われるぐらい、神のオンパレードで、天皇家だけでなく、全ての人が、神の子孫なのでは、と読み取れる。こういった考えって、不敬なのかな。

6/1 映画の日


ゴジラ観た。ムトーとの戦いからの続きなのかな。怪獣達を音、声でコントロールする事を開発して、怪獣達を目覚めさせ、地球を変えていこうとするが、最終的に阻止されると言うストーリー。
地球を変えようとする人達の考え方が自分にとっては斬新だった。環境破壊が進んでいるのは全て人間が原因で、環境を守る為には、怪獣達が主導を握り、人間はそのペットにならなけれならないので、怪獣達を蘇らせるのだそうだ。ナンセンスな様だが、面白いと思った。
人間的な目的は上記の通りだが、怪獣側はそうではなく、キングギドラが怪獣王ならんとして、覇を唱えて行こうとするのを、ゴジラがそれを阻止しようとするが、ギドラのパワーが凄まじく簡単にはいかない。そこで登場するのがお決まりのモスラ。身体を張ってのゴジラの補佐は感動もの。成虫する時の映像も迫力もの。
怪獣達が何で地球上で冬眠のごとく眠っていたのか、また、宇宙怪獣のキングギドラがなぜ南極?にいたのか、理解できなかったが、全体的になんとか付いて行けた。

5/12 レミゼ 鑑賞


今年、またレミゼをやるという事を知り、どうしても観たくなり、チケット販売日を心待ちにして、数カ月過ごし、販売当日、午前9時から電話をかけ始めた。そう簡単につながるとは思っていなかったので、何度もかける覚悟は十分有った。有ったのだが、結果思いっきりへこんでしまった。100回以上かけ続け、その都度、現在混み合ってますのコメントを聞き、何時だったか忘れたが、午前中に、完売ですとのコメント。チケットは取れないは、電話をかけた時間が無駄になったは、iPhoneの電池はなくなるは、踏んだり蹴ったりであった。
腐った気持ちでそれでも未練がましくちょくちょくサイトを見ていると、viagogoなる所が、チケット有りますのコメント。怪しそうなので、取り敢えず、評判を見てみると、悪そうな事は書いてなかったので、購入してみることにした。そんなに良い席ではなかったが、15000円、クレジットで、購入手続き完了。チケットが届くのは、公演の1週間前、なんか胡散臭い。それでも、信じて、待っていると、届いた届いた。感動物。中身を開けてみると、確かに有りました。ん?!チケットには5000円の文字が。よく見てなかったようで、3倍の値段で手に入れてたみたい。それでも、手に入ったのだから、まあいいかと自分に言い聞かせ、無理矢理納得。
本番までの日々は、修学旅行前の学生のごとくワクワク、ドキドキしていた。
迎えた当日、実はその日のお昼に、衝動的に、女子プロレス後楽園ホールに見に行き、思いもよらぬ面白さで興奮していて、レミゼの感動が薄れるかもと不安ではあった。
さて、帝国劇場。やはり、重厚感溢れる雰囲気のホールで、それだけでも、期待感が高まり、先の不安はそれだけで一蹴された。
初めて観た時と違うところは、ほとんどの歌を歌える事。最初から最後まで、口パクで歌っていた。両隣の人に迷惑かけてるかもと、不安であったが、特に睨まれてもいなかったので、多分大丈夫だったのだろう。
席は、2階の真ん中あたり。役者達が、ジョジョの奇妙な冒険に出てくる、バッドカンパニーやザ・ハーベストかと言うぐらい小さく、当然、表情は見えはずもない所。それでも、舞台の転換の様や、メイン以外の役者の動きがよくわかり、とても面白かった。
分かり切っている事だが、全体的にとても良く、感動したのだが、ちょっとしたダメ出しを。
全体的に暗かった。総合的に、最も明るい所から、逆算しての結果だろうが、暗かった。
後は、ガブローシュの最後の所がごちゃごちゃしていてちょっと残念だった。
♪♪♪♪
この日は、女子プロレスレミゼととても充実した日であった。2019.5.12は忘れられない日となった。


レッツ、ポジティブ

時は月末、給料日1週間前。懐には、全財産が3千円。「しか無い」か、「も有る」かは考え方次第。少し節制すれば何の問題も無い状況。ここで第1の迷い。細々と節制するか、一儲けしてプチ贅沢するか。前者は我慢というリスク、後者は一文無しで1週間過ごさなければならないリスク。どうしよう。本来であれば迷わず前者なのだろう。しかしながら、小鉄球依存に足を突っ込んでいる身としては、後者への決断は分を待たず。すかさず勝負の門を開けるのであった。次なる迷いは、どの場所のどの席を選ぶか。当たりは少ないが回転数がむちゃくちゃ多い席か、その逆で、回転数は少ないがめむちゃくちゃ当たっている席か。ここは、多いに悩む所。でもすぐにライバルに取られるので、時間もかけられない。従って、ここでは直感のみの決断となるのである。後は、一文無しか、プチ贅沢かは運次第。
なのだが、もう一つの試練が待っている。
「戻り」が少しでも発生した時である。
ここでやめてプチ贅沢を楽しむか、さらに続けて、プラチナ贅沢を目指すか、最も迷う所。大概の場合、今現在、いい方向に向いているので、迷う事は無いと思われるが、さにあらず。欲をかくと足元をすくわれる。その経験が何度も何度も何度もあるため、決断が難しい。その席の過去のデータ、その日の動向、周りの状況、本日の運勢、方位、正座、血液型などなど、総合的に分析すれば、良い方向で決断できるのだろうが、なんのかんの言って結局、続けることに決断し、毎度毎度、すっからかんになってしまうのである。依存症予備軍の悲しい性である。そんな時は、次があるさ、と完全なる開き直りで、生きる意欲を維持するしか手が無い。
☆☆☆☆☆☆

少々ふざけた内容であったが、迷っている時は大概こんな物で、何かを決断する時には、迷いは必ずあり、決断した事が残念な結果になっても、迷った事を次の判断材料にすれば、少しは、慰めになるかも。レッツ、ポジティブ。

5/27 半落ち 完読


久し振りにに、電車で泣いてしまった。冷静に考えるとそこまでじゃない内容と、思ったけど涙をこらえるのがつらかった。
現職警察官がアルツハイマーになってしまった妻を殺してしまって、自首してしまう話しが筋として、それに関わる、警察官、検事、弁護士、記者、裁判官、それぞれが主人公になって物語が進んでいく。ミステリアスな内容でもあり、権力を見て見ぬ振りをしなければならないそれぞれの主役たちの葛藤あり、とにかく、読み応えのある小説であった。
これって映画化、脚本化とかしてないのかなぁ。