6/12 小隊 読了

かったるかった。実際の戦争、特に末端の行動についてはかなり詳しく状況が分かり、感心はしたのだが、その間に入る主人公の心情がわかりにくく、かつ話があっち行ったりこっちにきたりと目まぐるしいのでなおさらであった。

買った時は一冊ものと思っていいたのだが、3つの短編で、一つは実際に北海道にロシアが攻めてきた時の自衛隊による防衛の話、二つ目は、自衛隊を辞めて、傭兵になって、外国で活動する話、三つ目は大学卒業して自衛隊に入隊し最終演習の道程の話。

冒頭書いた通りどれも、わかりづらくはあるのだが、多分よく読めば物凄く哲学的なことが綴られている様にも感じる。特に死についての考察は面白いと思った。何がどう面白かったのかは思い出せないが、なるほど、と思った。あと、末端の兵隊は、戦争=敵との戦いでなく、多くは、泥まみれ汗まみれになりながら睡魔や空腹に耐えるといった、自己との戦いなんだということがよくわかった。それも、実際の戦闘よりもその訓練の方が長く、実戦があるまで訓練のみがずっと続くし、実戦が無ければ一生訓練のまま終わってしまう。実戦がないのに越したことはないが、何のために訓練したのやらって確かに腐るだろうな。