7/30 高校事変 Ⅱ 完読


読書好きな人が、寝るのも惜しんで本を読んでいる事が信じられなかったのだが、体験してしまった。10日前に読んで興奮した本のシリーズ物が既に販売されていて迷わず手にして一直線。
頭の片隅には出来過ぎと言う感じも湧いてはくるが、ノンストップのぶっ飛びの面白さ。
優莉結衣と言うダークヒロインが活躍するのであるが、悪役に対して、悪役よりも酷いと言うか凄惨な鉄槌を下すのである。こう書くとドロドロの残虐な物語の様だが、何故か応援したくなる。暗い過去を背負いながら、いや背負ったからこそ、真の悪に対峙する様や、人助けをしてはいるが決してよい方法で行なっているわけでは無いのであくまでも表に出ない様全てに布石を打っている様は、何か格好良さを感じてしまう。加えて、今回は少女買春にまつわる話なのだが、被害者が犯罪者にそれはそれは酷い仕打ちをされ、なすすべも無く、生きながらに身体を切断されそうになっている所、ギリギリで優莉結衣が登場し、上記の通り、凄惨な鉄槌を下すので、方法の良し悪しはあるが、弱者を助けている所はやはり賞賛してしまう。
犯罪者の娘で、幼い頃から半グレの中で生活してきたので、公安から常にマークされているため、自由な行動が出来ない状況にあるのだが、警察内のドロドロの内情を利用して、監視状況から潜り抜ける様は、形式ばかりで動いているお上を愚弄しているようで胸に落ちる物がある。
この小説は映像化されると見たがどうだろうか。傷害や殺戮の様子があまりに残虐なので無理かもしれないが、優莉結衣を誰が演るか物凄く興味がある。