7/25 ハイビスカス殺人事 完読


入院中、あまりに暇で、病棟に置いてあった本。短時間で読めるだろうと思って手にした。
なんと、沖縄が日本に返還される直前に書かれた本だった。
主人公の助教授が、沖縄の北にある与論島に行って暴行にあいその時取られた腕時計が次の日の夜多摩川沿いで起きた殺人事件の現場に落ちていた。
どう考えても有りえない現象を解き明かしていくのだが、その中で、沖縄人やアイヌ人の少数民族の問題や、敗戦間近の沖縄の状況を含めながら進めていくのはさすが、西村京太郎といったところか。
与論島と沖縄本土は目で見える位近いのに、返還前は、直接の行き来は出来ず、わざわざ東京または大阪を経由しなければいけなかったんだ。今更ながら無知な自分を恥ずかしいと感じた。