3/27 十角館の殺人 完読

久しぶりの推理小説3/20に夏物語を完読し、3/25に高校事変多分最終巻が発売されるので、その間に読み切れる本を選んだつもりであったが、少々オーバーしてしまった。

後の解説で知ったのだが、この小説は20年前に書かれた本格推理小説なんだそうだ。そう言われてみれば、登場人物達の物言いが、なんだか芝居じみていて、なんか狙いがあってこんな口調にしているのかと最後まで感じていた。加えて気になったのが、主な登場人物は大学生なのだが、ほとんどが喫煙者でタバコを吸う場面の多い事。よくよく考えてみれば、自分が小さい頃は電車の中も喫煙できてた時代だったから充分頷ける。

本格小説って、閉ざされた空間で限られた人間達が閉じ込められ、その中で被害者が次々に出て、最後に探偵役が事件を解明するって言う感じのものだそうだ。最近の推理小説は、政治的であったり、財政界の闇であったり、警察とか、雑誌記者とかが解決したりで、こう言うのは本格では無いようだ。私にはどうでも良いが、解説を読むと、世の推理小説家はその辺を明確にしたい様だ。

今回のは、大学の推理小説研究サークルの仲のいい七人が、いわく付きの孤島に合宿の様な余暇を過ごしに行き、事件が起こるもの。解説にもあったが、そして誰もいなくなった、をオマージュしている。孤島と、そこに行かなかったサークル関係の人達が交互に描かれ、過去と言っても数ヶ月前の事件の究明が進んで行くと並行して、孤島で次々に殺人が起こっていく、結構スルスル読め、結果を早く知りたくなる本だった。

孤島に行った仲間達のニックネームが外国の推理小説作家の名前であったり、要所要所に、文字の横に点をふって強調させたり(これが結構あった感あり)、興味深かった。