5/17 眠れないほどおもしろい世界の三大宗教 完読

眠れないほど面白くはなかった。ただ知らない事がいっぱいあったのでためにはなった。

三大宗教とは、キリスト教イスラム教、仏教。特に、イスラムについては全く知らなかったので、少しは面白かった。

本の冒頭、これを読めば、今まで疑問に思っていたことがスッキリわかると書いてあったが、キリスト教の冒頭で理解できない所があって落ちこぼれてしまった。情けなや。

キリストという言葉が仏教で言うブッダ的な意味で人名でない事や、イエスは元々ユダヤ教だった事や、カトリックプロテスタントなどの違いや、マホメットってイスラム教の創始者だったとか、色々、常識的な事は教わった感有り。仏教については、手塚治虫さんのブッダである程度わかっていると思っていたが、始まりのところだけで、その後の分裂とか日本での変遷とかは知らなかった。そう言う意味であれば、簡単でわかりやすかったかも。

それにしても、宗教って、政治に使われるからなのだろう、どれをとってもイザコザがあり血生臭く名誉を守るためなのか知らないが、分裂しては争いあって、関係のない人まで巻き込んで傷つけてしまう。信心していない人は人で無いと言う教えなのかなぁ。宗教って、人を救うためにある物なのになんでそこに暴力、武力が入ってくるんだろう。イエスさんやマホメットさんやゴータマさん達はこう言う事を望んでいたのかなぁ。絶対ちがうよなぁ。

それぞれの指導者達が起こした奇跡なんかも、21世紀の信心している人はどう思っているんだろう。本気で信じているのだろうか。水をワインに変えるだの海を割るだの空を飛ぶだの私にしてみればそんな話は嫌いじゃないけど、お伽噺としか受け取れない。祈っていれば、唱えていれば、苦しみから逃れられるのだろうか。

本当に神様がいるのなら、苦しんでいる人をもっと助けてあげれば良いのに。信心が足りないから救いがない?なんじゃそりゃあ。と思ってしまう。三位一体の話なんかは、イエスの立場を正当化するためのご都合説としか思えない。神は唯一だけど、神からの伝言を担う天使とそれを受ける人も神なんだって。だから三位一体。なんそれ!

宗教の団体が大きくなればなるほど政治と絡んで利用されたり利用したり、そうなると、為政者や権力者を重視しなければならず、必然的に階層ができ、上層部が有利なものになってしまう。そうすると、下々のものが苦しんで、教団自体をその思想さえ疑い出して、全ての人に平等な教団に戻そうとしたり、新しく作ったりする。そこで弾圧とか始まって闘争が始まってしまう。教えはどこへ行ったやら。神や仏は嘆いているのでは?

ある小説に書いてあったが、「こんな人類なんて神や仏の力で滅ぼしてしまえばいいのに」という意見に対して、「神や仏は人間によって存在しているので手が出せないんだ」だって。その通り!

ただ、神や仏が不要かということに対しては、断固として必要だと言いたい。苦しみや悩みがどうやっても解決しない、緩和されない時、全てのものに見放されたと思った時に、よりどころとして不可欠なものだと思う。

だからお願いだから、神対仏とか異宗派同士とか、同宗派内でとか、信心してるしてないとか、そんな事で争わないでもらいたい。人の血を流さないでもらいたい。色々言い分は有るのだろうが、絶対間違ってる。原点に戻って。

弥勒」と言う小説でその事を痛感してしまった。