2020/10/9〜11  鹿児島療養旅行

10/9(金)会社が休みなので、3連休を使って、長期入院後の療養の為、鹿児島へ飛び立った。入院中に鹿児島在中の先輩からの勧めがあって、ずっと行こうと思っていたが、6月に退院しても、コロナで旅行と言う雰囲気でもなく、ずっと諦めていたがやっと決行することができた。

飛行機の予約を9月中旬にしていたが、出発の約1週間前にコロナのせいで欠航になり、朝一の便から朝二の便に変更したり、出発の4日前に台風が近づいて来たりと、ギリギリまで行けるかどうか不安要素が立て続けに襲ってきた。
出発当日の明け方、まだ台風は鹿児島沖を移動中で、羽田辺りは雨も結構降っていたが、飛行機は通常通り運行でき安心した。ついている。
飛行機は早特割で往復24,626円保険代込み。スカイマーク。凄く安い。朝二の便で早かったので、飛行機内では熟睡してしまった。
到着したら、先輩が待っていてくれ、そこから先、全て支払いも含めて面倒見てくれた。感謝。もちろん、帰りにキッチリ割り勘でお金はお返しした。
天気は快晴、近所に台風が居るのが嘘みたい。この日から帰るまで、快晴は続いた。晴れ男なのかも。飛行場から鹿児島中央駅までリムジンで移動。駅にて市内周遊券を購入し、まずは徒歩で、大久保、西郷の生誕地、および維新ふるさと館を見学。
そこから周遊券使えるバスが出るのであるが、待ち時間があるので徒歩で駅に戻る。駅から周遊バスに乗車。西郷の銅像、新しくなった鶴丸城、西郷が最後に籠った洞穴、を眺めつつ、錦江湾に出る。錦江湾を少し走ると雄大桜島が飛び込んできた。そのまま、桜島行きフェリー乗り場まで行ってバスを降りる。13時30分ごろだったのでフェリー乗り場にある台湾にある様なラーメン屋で昼食。先輩はちゃんぽん、私はブタバララーメン。ブタバララーメンは美味しかったが、ちゃんぽんはイマイチだった様だ。フェリーは数分おきに出ているので時間は気にしなくてよかった。フェリーはChreey Queen号。3階建のかなり大きな船。ディズニーランドのマークトウェィン号を小ぶりにした感じ。フェリーから見る桜島もまた良い。桜島側でフェリーを降り、桜島周りを周遊するバスで、長渕さんが演った伝説のライブ会場を通って、桜島の麓、標高373m、湯之平展望所で10分ぐらいバスから降りての周り鑑賞。桜島側から見た市内側もまた良し。錦江湾てどこからどう見ても眺めが良い。桜島の西のほんの一部を周遊して、戻りのフェリーに乗り市内へ向かう。これから2日間お世話になる指宿の海上ホテルへ向かうべく、鹿児島中央駅で時間待ち。30分以上あったので、軽く一杯飲むつもりで、駅構内の飲み屋に入ってちょい飲みセットを頼んだら、ビールに枝豆、おでん4種が出てきて、夕食前に腹一杯になってしまった。ちょっと失敗。
時間が来たので、指宿枕崎線の各駅停車で指宿へ。1時間30分ぐらい電車に揺れたので若干お腹も空いてきた。金曜日の夕方と言うことも有るが、この電車、女子高校生の多いこと。乗っては降り入れ替わり立ち代わりで、とにかく常に座席は満員でプチ混雑状態だった。何故か男子生徒は少なかった様に思うのは気のせいだろうか。
ホテルでチェックインして温泉。まずは砂蒸し風呂と思ったが19時までだったので次の日にして大浴場へ。大浴場の湯船はジャグジー付の丸いものと、温泉のだだっ広いものの2つ。結構歩いたので、温泉が気持ち良かった。これだけでも十分療養になった。
入浴後、ちょっと遅めの夕食。これでもかと言うぐらい何種類もの料理が出てきて、ビールも飲んだので、完食するのが辛いぐらいだった。でも、美味しかったので◎。就寝前にもうひとっ風呂浴びて初日終了。
10/10(土)
日の出前に起床。先日到着した時はもう真っ暗で景色は何も見えなかったが、襖を開けてビックリ。うっすら明るくなっていく青色の大隅半島錦江湾がワイドなパノラマで目に飛び込んできた。台風は東側に移動しているとの事だが、快晴なり。本日もついている。久し振りに絶景な日の出を拝めた。目の保養の後は、朝風呂で療養し、朝食で食欲を満たした。朝食もまた量が多し。1時間以上かけたが完食できず。とても悔しい。食事前の一口のビールが効いたのかも。
本日は1日指宿辺りを観光。贅沢にもタクシーでの周遊。前の日に先輩が予約をしておいてくれ、9時に出発。先ずは1番遠い知覧の特攻平和会館。すでに飛行場はないとの事だが、特攻に飛び立った多くの青年はここで出撃直前まで過ごしたそうだ。飛び立った全ての青年の顔写真や飛び立つ直前の遺書を主に展示していた。あまり時間がなかったので、細かくは見ていないが、じっくり見ていたら、ボロボロ泣いていただろう。靖国神社遊就館はここを真似たとか。また、出て行く想いもあれば見送る想いもあり、中でも近所の食堂を営んでいた鳥濱とめさんは最近までご健在で、当時の事を語っている映像もあり、目頭が熱くなった。展示物の中には、特攻で使われた零戦を海から引き揚げたものとか、当時の軍服とか色んなものがあった。後、この平和館沿いの道路の両側に石灯籠が何体も立っているのだが、特攻で出撃した人の1036名と同じ数だけ立てるべく、寄付を募って立て続けているとの事。ここだけでも色々考えさせられた。
次に向かったのは、武家屋敷。学生時代、萩に行っているので、あまり面白いものではないと思っていたが、建屋の中には入られないのは仕方がないとしても、まあまあ情緒ある所だった。各建屋、同じ様な形状で、洪水対策のため、敷地全体が通りの高さより階段2段ほど高くなっており、門を入ってすぐに離れの厠があり、母屋までは石壁を使って鍵状になってる。厠は、礼儀としてお客が訪問前に用を足したり、通りの不審者を見張る場所にしたりする為に、この位置にあるとの事。中でも面白かったのが雨戸を直角に曲げる工夫がしてある所。角に丸棒が立っていてそれを使って移動させる仕組み。面白い。あと、枯山水の庭が美しかった。身分によって趣が違うのも良くわかった。
次に向かったのが、池田湖。九州最大の湖で火山が噴火してできた湖で周りの山は全て溶岩だそうだ。水深が深く、海面より低い位置にあり、結構水が澄んでいる。この湖は大うなきが有名で、ドライブインで展示していた。確かにでかい。こんなのがウヨウヨいるそうだ。イッシーが噂されるのも理解できる。
さて昼食。有名な流しそうめんに行くと聞いていたが、オモチャの流しそうめん機でグルグル回して食べるだけと思い込んであまり期待していなかった。確かに思った通りなのだが、訪問する価値あり。水の澄み様がはんぱないのと、清流をうまく使って仙崖峡を思わせる空間を作っている。別世界で食べている様だった。もちろん味も良。値段もそんなに高い感じもしなかった。そう、ここは唐船峡。流しそうめんの発祥の地とか。今まで食べた流しそうめんで旨いと思ったのは唯一帝釈峡のものだったが、それを超える物だった。それと、今まで訪れたところで水の綺麗な所は、忍野八海と郡上が同率1位だったが、唐船峡もそれに加わった。
昼食に満足した次は、JR最南端の駅、西大山駅を訪問。無人駅で、何にも無いとこだが観光客はまあまあ居た。ここには幸せの黄色いポストなどがあるが、今の自分にはそれほど刺さらなかった。最南端に来たので、今度は最北端の稚内駅にも行ってみたくなった。
最南端の駅の後は、薩摩半島最南端の火山、開門岳が1番綺麗に見える長崎鼻を訪問。鹿児島なのに長崎ってややこしい。長い岬だから長崎って名前なんだそうだ。当たり前か。ここは、龍宮伝説があり、龍宮神社に浦島太郎が祀られていた。浦島太郎が天照の大神の孫って初めて知った。
タクシーの旅はここからホテルまでで終了。到着は15時頃だったか。お値段は定価では2万8千円の所、GoToで5千円引き、先輩の交渉で3千円引き、計2万円ポッキリ。タクシーのメーターは、西大山駅を出たところで、2万3千円を示していたので、金額的には妥当なところだろう。久々のプチ贅沢。
ホテルに帰った後は、今回の旅のメイン、砂蒸し風呂。ホテルに常備されている。下着は全部取り、専用のガウンを着て、現場に行くと、おっさんが2人待っていて、タオルの使い方や頭の位置など丁寧に教えてくれ、砂の凹みに寝転ぶ。顔に砂がかからない様に、タオルを咥えさせられてすぐさま、シャベルでこれでもかと言うほど砂をかけられ、あっという間に砂うめになってしまった。通常、10分から15分と言われたので、どれだけ居られるか頑張ってみようと、変な抵抗意識をもってしまった。結果、30分居たのだが、かかとと尾骶骨が物凄く熱い。じわじわやけどしている感じ。動くと緩和するのだが、その分砂が落ちて身体が出てしまうので、じっと我慢していた。15分を過ぎた頃、おっさんにこの熱いのは普通なのかと聞いた所、動いて緩和すれば良い、砂が落ちたらまたかけるから、だって。初めからそう言ってくれれば動いたのに、軽い低温火傷をした気分だった。それでも体の芯から温まり、たった30分でも充分療養になったので、良かった。
砂蒸し風呂の後は、夕ご飯。昨日同様、これでもかと言うぐらいの料理。食べるのに一苦労した。当然アルコールも飲んでいるのだが、さすが焼酎大国。焼酎のロックを頼むと清涼飲料を入れる様な大きめのコップに、7割ぐらいなみなみと入れたものが出てきた。凄い。通常、ウイスキーのロックに毛が生えたぐらいしか入れないので物凄くお得感あり。
お腹も満腹になったのでちょっと時間を空けてお風呂で療養。その後はぐっすり眠りについた。
10/11(日)
昨日と同様、日の出前に起床し、見事な日の出を眺めた後、朝風呂療養。この3日間充分療養できた。朝食も昨日と同様物凄いボリューミーだったが、ビールを飲まなかったので完食できた。この日も快晴。良い様に台風が逸れていった。この3日間凄くついていた。10時チェックアウトして指宿駅へタクシーで。鹿児島中央まで玉手箱号に乗るつもりであったが、満員で断念。でも鈍行電車もゆっくり座れたので問題なし。鹿児島市内で昼食と散歩。昼食は私のたっての願いで、鹿児島ラーメンをと言う事で天文館街の有名なラーメン屋へ。名前は忘れたが美味しかった。その後は空港行きリムジンの時間まで照国神社へお参りしたり、国道が3つ重なる所を見たりしてぶらぶら。そうこうしている内に、リムジンが着て乗車。先輩も一緒に空港まで。実は先輩は自宅からバイクで空港まで来てくれ、そこから全てをエスコートしてくれてたのであった。帰りに雨でも降っていたら本当に申し訳ないと思っていただろう。
飛行機の時間まで小一時間あったのでお土産屋を散策。手拭いやらTシャツやら焼酎やら衝動買いしてしまった。帰りは窓際をとったので、また風景でも撮ろうと構えていたのだが、日没が思った以上に早くすぐに真っ暗になってしまった。それでも撮れたベストショット。雲の海。

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3日間晴天に恵まれて、最高な鹿児島の旅であった。