3/20 小説十八史略 全6巻 再再再再読

これも久しぶりの小説で、今まで、何度読んだであろうか。特に宋代。

今までは結構な日数を掛けて読んだのであるが、2か月以内で完読したのは初めて。なので、各王朝の推移が、今までよりも明確であった。
言ってみれば、どの王朝も同じ様に興り、同じ様に衰退していく様が良くわかる。
人民の疲弊、生き死にに関わるぐらいのだが、が始まり、それを救うべく英傑が立ち上がり、王朝を建て、2代、3代で反映するが、その後は、官僚や宦官や後宮内の横行により国が細り、また人民が疲弊していく、と言った感じ。何か読んでて虚しくなってくる。昔の人ってなんて馬鹿なんだろうかと。
まあ、今の時代の様に瞬時に色んな情報を掴むことができないとか色んな要素はあるとは思うが、それにしても、後継者となった皇族達の他人依存は目に余る物が有る。特に後宮。1千人もの宮女ってどうやって対応してたのだろう。囲っておくことが権力とでも思っていたのだろうか。それでも、王朝が新しく興る様や、その後の栄華期は面白いので、やっぱり読んでしまうのだなぁ。
そんな中で1番目を引くのはやはり武則天かな。中国史上ただ1人の女性皇帝。しかも推戴されてでは無く、自ら意思を持って帝位を狙い、短期間では有るが王朝を作った事は、キセキとしか思えない。それで無くても、男性社会で女性は物としか見られて無い時代である。武則天は凄い。
後、十八史略での救いは、最後に登場する文天祥。この人物が居る事によって、元に蹂躙されていく南宋が引き立って見える。
久々に面白かった。